池川明のとっておき胎談!Vol.3 甲田恵子さん

池川明のとっておき胎談!Vol.3 甲田恵子さん

 

 

池川明が親交のあるキーパーソンと、胎内記憶や育児、気になる出来事について語ります。
第3回目のゲストは、お母さん同士の頼り合いサービス「AsMama(アズママ)」の代表・甲田恵子さんです。

しあわせホルモン、出ていますか?

池川 ここで、「ネズミの子育て」の実験の話を紹介しましょう。

「お母さんネズミと子ネズミがずっと一緒」のカゴと、「時々子ネズミだけ外に出す」カゴに分け、どちらの方が「子ネズミのストレスが少ないか」という実験なんです。

イメージ的には「親とずっと一緒のほうがストレスは少ない」と思えますが、実際は「時々子ネズミを外に出す」ほうが、子ネズミのストレスが少なかったんです。

これはどういうことかというと、離ればなれにした後、戻ってきた子ネズミに対して親ネズミが一所懸命毛繕いをするんですが、この時に子ネズミにはオキシトシンという幸せを感じるホルモンが出るんです。常に一緒の場合、親ネズミは毛繕いをしないので、子ネズミにはオキシトシンが出ない。

人間でいうと保育園などに子どもを預けておいて、帰ってきた時に毛繕いと同じようなことをすればいいんですよ。お迎えの時にお母さんがニコニコして子どもを抱きしめて、「お母さん今日はお仕事楽しかったよ」とか話すようなことをすればいいんです。すると子どもが「今日はこんなことがあったよ」なんて話し出すわけですよ。そうであれば子どもも幸福感に満たされているでしょうから、預けていても大丈夫だと思います。

甲田 なるほど、そういえばお母さんが「外で自分自身が働くことが楽しい」って話は子どもにはしていないかもしれません。

池川 楽しくないとダメなんです。楽しいと笑顔で帰ってきますよね。
もちろん、どんなことがあっても24時間笑顔のお母さんと一緒のほうがいいほうがいいのは間違いないです。でも、どんな人でもそれぞれ一人の時間というものが必要になるので、一緒にいて24時間笑顔のママでいることは、実際には難しいのではないでしょうか。

「24時間一緒だけどお母さんの眉間にシワが寄っている」のと「お昼は一緒じゃないけど、一緒の時はいつも笑顔のお母さん」、どっちが良いか? と言ったら絶対笑顔のほうですね。
お母さんが「仕事でこんなことあってね」って楽しそうに話しをしたら、子どもはその方が嬉しいわけです。

 

しあわせをうつす子育て

甲田 アズママの活動の一つに商業施設などとタイアップして「子どもを預かっておくから、好きなことをしておいで」という託児体験機会を作ってお母さんを開放してあげる取り組みがあるんですね。そして戻ってくるときには、先生がおっしゃるように「よく待ってたねー」って子どもを大事に大事に抱っこしてあげてくださいね、としているんです。

「何をしてこられたんですか?」と聞くと、、「両手いっぱいに買い物しました!」とか、「コーヒー屋さんでコーヒーを3杯も飲んで、本を読んできました」とか、「家に帰って掃除をしたら、丸二日かけても片付かない家がすごい綺麗に片付きました!」とか、ママはすごく楽しそうに話すんです。

池川 それをお母さんも意識していないとね。
お母さんが「子どもと離ればなれになってはいけない」と思っていると、子どももつらいですからね。不安とか怖れは伝染病のようにうつりますよ。

甲田 そういえば、
「保育園に預けたばっかりの時に、お母さんが不安そうにしているから、子どもはしがみついてギャンギャン泣くけど、お母さんが慣れてくると子どもたちも落ち着いてくる」というのも、子どもが保育園に不慣れだからという理由だけで泣いていたのではなく、お母さんの心配な感情がうつっていた、という話もありますね。

池川 そうです。でもしあわせもうつるからね。お母さんがしあわせ感いっぱいで帰ってきたら子どももしあわせですよね。
もちろん「子どもが邪魔だから、私は好きなことをやっています」というように、子どもがおまけみたいになっているケースは論外ですが、時々は子どもと離れてもいい。離れるのは辛いけど今まで出来なかったことを精一杯やってくる、楽しんでくるというのはOKなんです。罪悪感なんて必要ないんですよ。そして同じうつすならしあわせをうつしましょうよ。

甲田 先生からのお話、勉強になりました。みんなにも伝えたいと思います。ありがとうございました。

甲田恵子(こうだけいこ)さん プロフィール

2009年、子育て支援、親支援のためのコミュニティとして全国から有志で集まってくれたメンバーと一緒に「AsMama(アズママ)」を創設。「子どもが産まれ、育てることで、あきらめなければいけないこと」があるという現代の社会問題を解決するための親同士による子どもの頼り合い「子育てシェア」などのサービスを全国に展開している。その様子は『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)や『首都圏ネットワーク』(NHK総合)、『あさチャン』(TBS)などメディアでもたびたび紹介されるなど注目を集めている。著書に『ワンコインの子育てシェアが社会を変える!!: 欲しい子育て支援は自分たちの手で創り出そう』(合同フォレスト刊)など。

AsMama公式ホームページ http://www.asmama.co.jp/