池川明のとっておき胎談!Vol.3 甲田恵子さん

池川明のとっておき胎談!Vol.3 甲田恵子さん

 

 

池川明が親交のあるキーパーソンと、胎内記憶や育児、気になる出来事について語ります。
第3回目のゲストは、お母さん同士の頼り合いサービス「AsMama(アズママ)」の代表・甲田恵子さんです。

「子育てが不十分だったのでは?」と感じている人へ

甲田 アズママのサービス利用者のかたで、一人っ子の親御さんによく言われるのが、「子どもが二人、三人いるのがこんなに楽だとは思わなかった」っておっしゃるんですね。

第一子の時って「ママ、ママ」ってひたすら言ってきますけど、「兄弟姉妹が子ども同士でいると、近くで見ていて遊ばせておけばいいので、温かいコーヒーだって飲めます」っていうんです。

池川 二人、三人目は一人目の2倍、3倍と大変になるのではないということを、多くの方に知らせたいですね。

甲田 そうですね。一方、仕事などのために「子育ての時間が十分とれない」と相談を受けることが多いのです。特に目立つのが二人目、三人目を産んだママが、「一人目の子へのケアが十分できない」というケースです。池川先生はどうお考えですか?

池川 結構、子育てに後ろめたい感情を持つ方はいらっしゃいますね。
でも二人目、三人目の場合、次の子ができるまでに上の子に愛情を伝えきっているとあまり問題ないんですよ。

甲田 生まれる前までに、ですか?


池川 そうです。ところが次のお子さんを妊娠した時に、一人目のお子さんへの愛情の伝え方が不十分だった場合などに、子どもはお母さんに愛されたいという欲求があるので、お母さんの方を向いて「ぼく、ぼく、ぼく」「わたし、わたし、わたし」って言ってくるんですよね。そしてお母さんが嫌がることをすると振り向いてくれるから、わざと危ないことをしてみたり、とか。子どもはお母さんの注意を引きたいんですよ。

お腹が痛いときなど、「病気になった時にお母さんが優しくしてくれた」ということを覚えていると、また病気になっちゃう。「病気になりたい」という意識はないんだけど、体が勝手にそうしちゃうんです。

甲田 子どもは嘘ではなく、無意識にお母さんを困らせちゃうんですね?

池川 おそらく困らせてるつもりすらないんです。「自分の存在を認めてほしい、構って欲しい」だけなんですね。そんなことをする前に構ってあげられたらいいんですが、お母さんに余裕がない。

行政にもお話ししているんですが、1年くらい前に子育てしていた人が、子どもを産んだばかりのお母さんのお手伝いをしたらいいんですよ。というのも今、子育てしている人と何年も前に子育てした人とでは、子育ての感覚が少しずれているんです。初めての人って余裕がないからそこはサポートが欲しいところですよね。

肝心なのは、お母さんが子どものそんな行動をみて、「上のお子さんへの子育てが十分でなかった」と思うことではなく、「お子さんが、お母さんから愛された感が少ないと感じていること」のほうが問題だと思います。
そして、もし子育てが不十分だったと感じているんだったら、子どもさんに聞けばいいんです。

甲田 どんなふうに聞けばいいのでしょうか?

池川 たとえば「お母さんは、保育園や他のところにあなたを預けて仕事に行っていたので、あなたのことを、あまりかまってあげられなかったかもしれないけど、どう思っていた?」などと聞いてみてください。
実際に、自分の子育ては良くなかったと思っている人には、自分の思っているままお子さんに聞いてもらっています。たいていの子どもは「まったく気にしていない」か、「大丈夫だよ」と言ったりします。
子どもにそんなことを聞いていいのかと思う人が多いのですが、子どもを侮ってはいけません。かなりいろいろなことが分かっています。

かつてひとりだけ「今のお母さんじゃないほうが良かった」というお子さんがいましたが、そういわれた場合は肯定も否定もせず、たんにその言葉を受け入れる、というだけでよいと思います。すると子どもは自分の気持ちを受け入れてもらったことで安心するので、嫌だと言いながら世の中でお母さんが一番いい、と言うはずです。

仕事に行って子どもを預けていた人の場合、仕事中は保育園や誰か他の人が面倒を見ているわけですが、そのことだって子どもにとっては楽しいことなんですよ。もちろん子どもを一人にして放っておいてまったく平気だという人は論外ですけど。
そしてお母さんが仕事から機嫌良く帰ってくると嬉しいわけです。イライラしながら帰ってきたら子どもも嫌だと思いますよ。

甲田 「ママと一緒にいれないなんて子どもが可哀想」という思い込みが、ママの罪悪感の根源なんですね。

池川先生と甲田恵子さん